ある日のこと、展覧会場で入賞した私の絵の前で「アッ、トシちゃんの絵がある」と、さも不思議そうに呼んだ人がおりました。とたんに童画風な私の絵は一段と子供っぽく変身し、入賞はお情けでといった猜疑心さえ浮かんできたのでした。 ちゃんと呼ばずにちゃんと呼んで下さい。 でもこの件は些細なことで問題提起ではありません。しかし、役所に払うものは払い、お情けなしで暮らしているのに私と作品が未だ世の中で認可されていないような、不合理を感じまして・・・・・兄の世話で生活していたら、白髪の老人になっても、私はトシちゃんと皆から呼ばれ、可愛がられ?ごまかされ?生きていたことでしょう。 |