169

平成元年５月１７日、私たちに子供が誕生したのです。ボランティアを実践してくれるようにと心からの願いをこめ、献身の献を書いて「ささぐ」と命名したのです。お祝にかけつけた人々が我が子を見てとても可愛いとか、目鼻立ちがしっかりして赤子に見えないとか色々感想をおっしゃるから、画廊に傑作を並べた芸術家の気分で、既に親バカに変身した両親は、得意気にほくそえむのであります。この吾が子の顔見せ個展？は、産院で二週間続き、その後、妻の実家で長々とロングランされるのです。皆様、献をよろしく。

●この文章と絵は、献くんが生まれたときの様子を、お父さんの利三さんが「星」というエッセイに書いたものです。